作品No030

作:eiさん

彼が第一線配備についたのは1942年3月だった。
さしものロシアの冬も厳冬期に比べ幾分寒さが和らいできている。
しかし、独逸東部戦線は未だにソ連軍の攻勢の真っ最中だ。
ソ連軍は、夏に失ったものを冬に取り返すべく攻勢に出ている。
この時期、独逸東部戦線の部隊は軒並み消耗しきっていた。
彼の所属している師団も例外ではなく、ほぼ半分の兵力を失い、しかも生き残った多くの兵が凍傷にかかっていた。
師団直属の野戦炊飯中隊に所属していた彼が、今の部隊に同時期に配属された戦友と共に最前線に配備されたのは、そういった事情のためで、事務関連担当の士官に指揮された急編成された部隊は、後方勤務の兵が主体であったにもかかわらず、ソ連軍の攻勢によって生じた「戦線の穴」に投入された。
その規模は2個中隊弱で、「カンプグルッペ(臨時戦闘集団もしくは単に戦闘集団)」と呼ぶにはあまりにも貧弱なものであった。
彼等は防御地点に到着すると、壕を掘り、対戦車地雷等の埋設を行ない、陣地に機銃を据え、ソ連軍の来襲に備えた。
この急造の部隊は確実に実戦経験が不足していた。
一例を挙げると、積雪地では地雷の下に板を敷いて埋設する。
そうしないと戦車が踏んだ時に地雷が雪に埋まり、爆発しないからだ。
彼等はそれさえ学んでいなかった。
しかし、ソ連軍は彼等が酷寒地での戦術を学ぶまで待ちはしなかった。

この冬、お馴染みになったいつもの手順が始まる。
まずソ連軍の猛烈な準備射撃。
それは戦線の弱いところを探るための射撃から、弱点地域への地域制圧射撃に移る。
独逸軍は、それによりソ連軍の重点的な攻勢地点を知るが、そこにつぎ込む兵力も不足し、予備部隊の機動力は殺がれているので、ソ連軍は思いのままに攻勢地点を選定できた。
続いて、消耗した友軍砲兵の散発的な防御射撃。
それがすむと、ソ連軍地上部隊の突撃が始まる。
独逸軍の少数の守備隊は猛烈に抵抗し、ソ連軍に一定の損害は与えるが壊滅する・・・
そしてソ連軍は戦線に楔を打ち込むことになる。そして次の攻勢が始まる・・・
これがパターンだった。

何度も着弾による衝撃波や熱風が壕に潜む彼等の頭上を通過した。
いわゆる「鋼鉄の嵐」である。
壕の中では砲弾の破片を受けた兵が呻いていたり、すすり泣いている兵もいる。
無論、直撃弾もしくは至近弾により、肉体を四散させた兵もいた。
砲撃が一段落して彼等が壕から頭を上げると、今度は突進してくるソ連軍歩兵達が目に映る。
1個大隊程度の規模だ。
彼等は直ちにソ連軍歩兵部隊に射撃を加え始めた。
彼等の射撃に答えるかのように、ソ連軍歩兵部隊は損害には全く構わず、喚声とともに突進してきた。
立ち止まったり、伏せたりする兵はいない。
「ULAAAAAAAAAA・・・」突撃するソ連軍兵士達の叫び声が戦場にこだまする。
「引き付けて撃つと、間に合わなくなるぞ!!」
彼等は比較的遠距離から応戦し、接近戦に移る前にソ連軍の第一波に大きな損害を与えた。
しかし、この時期のソ連軍の戦術は、戦線を突破するか、送り込むべき兵力が全滅するまで突撃するかのどちらかである。
第一波がほぼ全滅するのと同時に、キャタピラの幅の広いソ連戦車が姿を現した。
実戦経験の乏しい彼等は、戦車を見て浮き足立つ。
戦車を防ぐべき対戦車地雷は、戦車が通過しても埋まるだけで爆発せず、彼等が「Pak」と呼ぶ頼みの37mm対戦車砲の射撃も、傾斜した装甲板に弾かれ、全く効果が無い。
あっという間に砲が蹂躙され、彼等の陣地は突破された。
戦車に後続する第二派の歩兵部隊は、彼等が混乱している隙に間合いを詰め、拳銃と手榴弾の間合いになる。
さらに、接近すると白兵戦が始まる。
白兵戦の決め手は、スコップの使い方だ。
土や雪を掘って、土を掘る部分が刃物のように砥がれたスコップは、白兵戦では強力な武器になる。
その点、ソ連軍歩兵はスコップの使い方がうまかった。
たちまち混戦になった。
彼等の中には混乱して夢中で手榴弾を投げたため、友軍を傷つける者もいた程の接近戦であった。
ここでは実戦経験がモノを言った。
彼等はソ連軍歩兵が壕に侵入すると同時に殆ど志気を喪失し、四散して敗走を始めた。
生き残った者は、一人で、あるいは数人単位で西へ逃げた。


戦闘から4時間後、彼が気付いたときには、一緒に配属された戦友と2人で雪原を歩いていた。
寒さが幾分和らいだとはいえ、ロシアの3月は寒さが厳しい。
疲労と寒さでほとんど倒れる寸前に彼等は1軒の破壊された農家の横にある納屋を見つけた。
彼と戦友の疲労した体には、カービンと言えどライフルは重すぎ、いつのまにか手放していた。
気付いたら彼等の手には武器と呼べるものはなくなっていた。
さらに、ガスマスク、飯盒、ポンチョなど嵩張る装備も殆ど失っている。
雪原を必死で歩いている途中に失ったのだ。
彼等が納屋に入ろうとすると、先客が居た。
先客の足跡を新たに降った雪が消してしまったのと、疲労による注意力の散漫が彼等の運命を決定付けた。
「ゲルマンスキー!!!(独逸兵よ!!!)」
彼等はとっさに逃げようとしたが、納屋の中から発砲があり、不運な戦友が太ももを撃たれて倒れた。
「ストーイ!(止まれ!)」
さらに、数発の発砲があり、一発は彼の頭を掠めた。
彼は両手を頭の後ろで組み、降伏の意思を示した。
納屋から出てきたのは、数人のソ連軍女性兵士だった。

彼女達は彼等に近づいてきて、手首やポケットなどを探った。
腕時計や万年筆などの金目のものがあるか調べたようだった。
何も取るものが無いと判ると、彼をその場に蹴り倒した。
彼女達の一人が抜け目ない動作で、彼のボディーチェックを行ない、武器になりうるものを隠していないか確かめる。
太ももに銃弾を受けた戦友は、出血はしているが、弾は抜けているようだ。
しかし、戦友は撃たれたのは初めてであり、出血もおびただしかったことで明らかにショックを受け、動けないでいた。
彼女達は、2名で戦友を納屋の中まで引きずっていった。
彼のほうは、銃口を突きつけられ、納屋へ連行された。
中に入ると、合計で5名の女性兵士が居ることが判った。
消耗した1個分隊、もしくは何かの操作班かと彼は思ったが、彼女達の武装から前者だと心の中で結論付けた。
いずれにしても、この辺りに進出していると言うことは、先刻彼等と戦った部隊の中に彼女達が含まれていた可能性は高い。
あの混乱の中では彼等を指揮していた隊長も、先輩達も戦死しただろう。
その中の何名かは彼女達の手にかかった可能性もある。
彼はそんなことを推定した。

納屋の中は割と暖かく、彼女達はすっかり寛いで、外套を脱いでいた。
ここに彼女たちが居るということは、かなり西の方までソ連軍の前衛部隊が進出したと考えて間違いないと彼は確信した。
彼女達の足元は、例の荒いつくりの、ゆったりした黒皮のロングブーツだが、スカートはボックスプリーツスカートもしくはスタンダードなものと統一されていないところがソ連軍らしい。
彼女達はいずれも若く、体格も良かった。
おそらく前年のモスクワ攻防戦で召集されたのだろうと彼は推測した。
スターリンがその時期に大量の女子供を動員したのは有名な話だ。
とすると、彼女達は多くの同志が倒れる中、生き残った者達である。
かなりの修羅場をくぐって来たに違いない。
先程からの彼女達の振る舞いは、明らかに実戦経験の豊かさを物語ってる。
この時点で彼は逃げることを殆どあきらめた。

納屋の中で、彼らは跪かされた。
5名のソ連軍女性兵士が好奇の目で彼らを見下ろしている。
彼等が160pそこそこの身長で細めだったのに対し、彼女達はいずれも、体格も良かった。
一人だけ、にきび顔の女性兵士が農家の娘っぽいが感じだが、他は高等教育を受け、洗練された雰囲気を持っている。
彼女達のうち2人がM91/30ライフルと1人はPPSh1941の銃口をこちらに向けている。
彼女達は彼等を取り巻き、見せ物のように嘲笑したり、早口でしゃべりあっていた。
彼は、これから彼女達に尋問された後、部隊の本部に連行され、やがて強制労働などに使役されることを考えると、気が滅入った。
行き先がシベリアの可能性すらある。
戦友も同じ思考に至ったようで、彼等は期せずして顔を見合わせた。
そこへ、いきなり怒鳴り声と蹴りが飛んでくる。
捕虜同士に話や意志の疎通をさせないのは、捕虜を取り扱う上で基本中の基本である。
しかし、彼女達の行為にはそれ以上のものを感じさせた。

彼には、最初彼女達一人一人の区別がつかなかった。
いずれも「背が高くて、色の白いキレイな子たちだ。」という認識だったが、次第に一人一人を見分けられるようになってきた。
戦友は栗色の髪の女兵士に胸を蹴られ、ひっくり返った。
体を丸め、太腿を押さえて動かない。
栗毛色の女性兵士は彼女達の中では小柄な方だったが、それでも165pはある。
眼がくりっとした感じで愛嬌のある顔立ちだ。
童顔からは想像できない程の強烈な蹴りだった。
彼の方は金髪の女兵士に殴られた。
金髪の女性は冷たい感じの顔立ちだ。長い髪を後ろで束ねている。
階級章がこの女性兵士達の中では上位に位置することを示している。
手足は細い感じだったが、しなやかで力のある打撃が的確に加えられた。
彼は、戦友と同じく床に倒れた。
一撃で鼻血が出た。
彼は生命の危機を感じ、必死で叫んだ
「こ、降伏する!降伏する!」
しかし、彼女達は容赦しない。
「こいつ、なんか言ってるよ」とでもいうような意味の事をしゃべりあい、笑いながら彼を踏みつける。
彼は、言葉が通じないためだと思い焦ったが、彼女達は、彼等が降伏の意思を示していることは、先刻から承知してはずだった。
彼女達にとって言葉の問題ではなく、最初から彼等を無事に済ますつもりは毛頭無かったのだ。
彼を殴った金髪を束ねた女性兵士が、今度は足を撃たれた戦友を無理やり立たせ、赤毛の背の高い女性兵士が、銃剣の付いたライフルを構えた。
戦友が血の気の引いた顔色で、背の高い赤毛の女性兵士を見つめる。
どうやらこの赤毛の女性兵士は、この中で一番階級が低いようだ。
しかし、赤毛の女性兵士は身長が175pほどもあり、完全に背の低い戦友を圧倒する雰囲気を持っていた。
周りの女性兵士達がはやし立てると、彼女は大声を上げ、力の限り戦友の胸を突き刺した。
M91/30ライフルの銃剣は、銃剣と言うよりも槍の穂先に近い形状である。
彼は、その先端が戦友の背中から突き出てるのを見た。
一突きで彼の胸は血で染まり、周りから歓声が上がった。
戦友が虫の息で床に転がると、金髪の女性兵士が冷静な手付きで戦友のズボンを脱がせ、縮こまっている陰茎を剥き出しにした。
戦友が弱々しく呻くのを、金髪の女性兵士は冷ややかな笑顔で見詰めた。
金髪の女性兵士はしばらく戦友の陰茎を弄んでいたが、戦友の陰茎はもはや反応しなかった。
金髪の女性兵士は少し、「期待はずれ」といった表情を浮かべ、戦友から離れた。
金髪の女性兵士に代わって、栗色の髪の女性兵士が雑嚢からナイフを取り出し、左手で彼の陰茎をつまみ、仲間に見せると、また彼女達は盛り上がった。
栗毛色の女性兵士が瀕死の戦友にいたずらっぽい笑いを投げかけた。
彼が見ていて心底「かわいい」と思う笑顔だった。
次に起こることを察した女性兵士達が、一瞬静まると、栗色の髪の女性兵士は慣れた手つきで、縮こまった陰茎を切り取った。
一瞬、血が噴き、彼女の上腕を汚したが、すぐに血の勢いは衰えた。
戦友が再びショック状態になったからだ。
彼は痙攣すら起こし始めた。
彼女が、切り取った陰茎を高く掲げると、また歓声が上がった。
彼の目は戦友の股間に吸いつけられた。
信じられなかったが事実だった。
彼女の慣れた手付きに比べ、切り口がギザギザしていたのが、彼には印象的だった。
この段階で戦友は殆ど生き絶えかかっていた。
陰茎を切り取った栗毛色の女性兵士が、戦友の口に切り取った陰茎をねじ込むと、彼女達は立ち上がり、戦友のそばに近寄ってきた。
そして戦友を踏みつけた。
荒いつくりの汚れたブーツが次々に瀕死の戦友を蹂躙する。
程なく胸と股間、それに太腿から大量の出血をしながら、戦友はぐったりした。

彼女達のブーツは、ゆったりしたデザインで機能的である。
筒口がゆったりしているのは、冬季に重ね着や詰め物を出来るように配慮されたもので、独逸軍のタイトなブーツとは明らかに発想が異なる。
靴底にも鋲は打っていない。
戦友は、その彼女達の汚れたブーツの下で絶命した。
特に集中的に股間を踏みつけられたせいで、睾丸がひしゃげ、無残な姿をさらしていた。

彼女達は、戦友の死体を納屋の隅に放り出すと、今度は彼を立たせ、にきび顔の女性兵士が銃剣付きのライフルを構えた。
にきび顔の女性兵士も体格がよく、美しかった。
おそらく身長は170cmあるかないかで、茶色の少しウェーブのかかった髪が肩先まで伸びている。
彼が「農家の娘ではないか」と思ったのは、動作とかになんとなく田舎くさい感じがしたからで、彼女の容姿が他の女性兵士に比べ劣っているというわけではない。
他の女性兵士に比べ2〜3才は若い感じがする。
階級は赤毛の女性兵士とそう変わらない感じだ。
彼女に殺されるのは仕方ないとしても、戦友のように屈辱的な殺され方はしたくなかった。
しかし、彼に抵抗の余地は無かった。
にきび顔の女性兵士が、金髪の女性兵士になにか耳打ちされている。
にきび顔の女性兵士がうなづき、金髪の女性兵士の言葉を了解したようだ。
そして、にきび顔の女性兵士の突きが繰り出された。
彼は目を閉じた。

しかし、彼は刺されていなかった。
寸止めである。
周囲の女性兵士達から笑い声が上がった。
先ほど、戦友の陰茎を切り取った栗色の髪をした女性兵士が、意味ありげな笑いを浮かべ、彼に近づいてきて、手際よくズボンを下ろした。
彼は、微動だにできなかった。
程なく彼の縮こまった性器が露出した。
彼女達はまた歓声を上げた。
彼は屈辱を感じたが、金髪の女性兵士が常に彼に対して銃口を向けている。
栗色の髪の女性兵士が、彼の顔をまじまじと覗き込んだ。
そして、笑いかけ、彼の顔に唾を吐きかけ、彼から離れた。
次にダークブラウンの髪の女性兵士が彼に近づいてきた。
ダークブラウンの髪の女性兵士の髪は直毛で肩までの長さだ。
5人の女性兵士の中では比較的大人しそうだったので、彼は一瞬、この暴虐から保護してもらえるのかと希望を持った。
他の女性兵士達は思い思いに敷き藁の上に座り、ウォッカを回し飲みし、なにか簡単な食事をしている。
思えば、彼等が訪れる前から飲み始めていたようで、彼女達のテンションの高さの一端は、アルコールが一役買っているようだ、と彼は推測した。
ソ連軍は食料や衣類の支給について貧弱な割に、酒だけは豊富に配給されるというのは事実らしい。

彼の希望に反し、彼女は彼の縮こまったものを手にとると、彼の表情を見ながら刺激した。
彼の表情が、希望から落胆、さらに快楽と屈辱に耐えるといったように変化するのを楽しんでいるようだ。
彼は体が凍傷になりかかって不自由にもかかわらず、性器のほうはすぐに反応した。
周りの女性兵士達から興味と侮蔑の目が彼に投げかけられる。
彼女達は彼の性器の反応を見ながらしゃべりあっている。
「まだ若いわね。あっという間よ」
「かわいい!」
「でも、ファシストには変わりないわ」
「同情しちゃダメよ」
などと言っているようだ。
と彼は想像した。

彼が耐えられずにうめくと、ダークブラウンの髪の女性兵士は勝ち誇ったような表情を浮かべた。
彼の性器が限界まで膨張すると、ダークブラウンの髪の女性兵士は立ち上がり、先ほど戦友の陰茎を切り取った栗色の髪の女性兵士と交代した。
彼は、陰茎が切り取られることを予感し、怯え、体を硬直させた。
見る見るうちにしおれる彼の茎を見て、栗色の髪の女性兵士は苦笑した。
周りの女性兵士達も、笑いながらしゃべりあっている。
栗色の髪の女性兵士は、彼にまとわり付くように体を寄せ、彼の茎を刺激する。
明らかに彼女は「扱い」に慣れていた。
軍に入って半年近く過ごした成果である。
彼は、恐怖感を抱きながらも、再び茎を硬直させた。
栗色の髪の女性兵士が合図すると、すかさず回りの女性兵士の蹴りが彼を襲った。

彼は蹴り倒されて、床に横たわった。
今度こそ彼は殺される予感がし、恐怖した。
そこへ、まず赤毛の兵士が彼の顔の上に座った。
赤毛の兵士は、彼の顔に股間を押しあてる。
いつのまに脱いだのか、スカートの下は下着を付けていない。
なんともいえない独特の臭気が彼の鼻を占拠した。
赤毛の女性兵士はイライラした様子で何か言いながら、彼の髪を掴み自分の股間に押し当てようとする。
周りの女性兵士が囃し立てているところから、どうやら「舐めろ」と言うことらしい。
彼は、女性兵士の露出した部分を舐め始めた。
赤毛の女性兵士からようやくイライラした感じが消えた。
彼は、舐めなければ殺されると思い、必死で舐めた。
その様子がおかしかったのか、周りの女性兵士から笑い声がする。
そのうち、誰かが彼の性器を触る感覚がした。
彼は、一瞬舌の動きを止めた。
赤毛の女性兵士がすかさず彼を怒鳴りつける。
彼は舌を動かし始めた。
同時に彼の股間も反応しはじめる。
しかし、射精したら彼女達に殺される気がした・・・
彼は、女性兵士の股間を舐めることに集中することで、刺激から逃れようとした。
「舐めている間は、生きていられる」
そう思った。
やがて赤毛の女性兵士が満足したのか、次に金髪の女性兵士が座った。
顔の上の金髪の女性兵士に阻まれて見えないが、彼の性器を刺激している相手も変わったようだ。
彼はまた必死で舐めた。


最後に栗毛色の髪の女性兵士が座った。
これで、全員の股間を舐めたことになる。
彼は、いつのまにか性器への刺激はなくなっていることに始めて気付いた。
彼の舌はしびれ、半窒息状態で体力も著しく消耗したが、「殺される」という恐怖のために何とかここまで耐えることが出来た。
戦友が、最初にあっけなく「始末」されたのは、怪我をした男では彼女達が充分に楽しめないと判断したせいだろうか?
ちょうど昆虫採取時に足などが取れて傷ついた虫をコレクションに加えないで、始末してしまう子供のように・・・
などと彼はぼんやり考えた。
やがて栗色の髪の女性兵士も満足し、立ち上がった。
彼は5人を連続して舐め続けた為、ぐったりして横たわったままの姿勢で、立ち上がった栗色の髪の女性兵士を見つめた。
栗色の髪の女性兵士は、まだ頬を少し紅潮させたまま、彼を見下ろし笑いながら何か宣告した。
彼が、何事かと思ってあたりを見まわすと、寝そべったり座ったりして寛ぎながら彼の行為を見ていた他の女性兵士が立ち上がり、彼に近づいてきた。
彼は特有の酒の臭いを感じた。

彼は立ち上がろうとしたが、栗色の髪の兵士に胸を踏みつけられ、再び観念して床に横たわった。
今は誰も彼に銃口を向けていなかったが、すでに彼には抵抗の意思が無かった。
抵抗しても、彼女達に勝てるわけもなく、却って殺す口実を与えるだけだと思ったからだ。
何が始まるのか、彼が不安を抱いていると、いきなり性器を踏まれた。
しかも、荒々しく踏みしごかれた。
ブーツを履いたままだ。
一瞬、上体を起こしかけるが、またも一人に胸を踏み抑えられた。
反射的に、性器を踏んでいる女性兵士の足を持ったが、それも蹴り解かれた。
赤毛の女性兵士が、彼の横にしゃがみこんで、彼の頭を持ち上げ、踏まれている性器が見えるようにする。
ダークブラウンの髪の女性兵士がブーツのまま彼の性器を踏みつけているのが目に入った。
踏んでいる女性兵士と目が合った。
彼女は笑っていた。
彼女達は如何にしたら男性に最大の屈辱を与えることが出来るのか、熟知していた。
周りの女性兵士達もくぐもった笑い声をたてながら、彼を見下ろし、互いに何か話をしている。
自分の性器が若い女性のブーツに踏みにじられているのは、彼にとって信じられない光景であった。
彼が、目を逸らそうとしても、頭を抑えている女性兵士が許さなかった。
「しっかり、見るんだよ!」
とでも言っているのか、小声ながらも鋭い口調で彼を叱り付け、頭をしっかり固定し、踏まれている性器が見えるようにする。
殺されると言う恐怖の中で、縮こまっていたにもかかわらず、否応の無い物理的な刺激のため、彼の性器が徐々に反応する。
先程のように彼への刺激から気持ちを紛らわす「作業」がない分、彼の注意力は容赦なく踏みつける、女性兵士のブーツに集中した。
彼女達は何回か交代で彼の股間を踏みつけ、荒々しく踏みしごいた。
交代のたびに彼の性器は、一時萎れたが、彼女達の容赦ない踏みしごきで再び膨らんでくる。
侵略者の象徴が踏みつけられることに、彼女達は一種の高揚感をおぼえるのか、次第に笑い声は大きくなり、歓声に変わる。
代わる代わる女性兵士のブーツで踏みつけられ、踏みにじったり踏みしごかれたりした性器は、赤く腫れながら、皮から出血した。
しかし、痛みはともかく、茎を上下に扱くという物理的「刺激」は人間のオスに射精させることに関して、非常に効率的だった。
陰茎が圧迫され、容赦なく扱かれることで、少しヒリヒリする感じで繊細な快感には程遠いが、否応が無しにだんだんと「鈍い快感」が増幅され、射精へ導かれる感じだった。
最初こそ彼女達も固くなった性器を踏みしごきにくそうだったが、すぐにコツを掴んだ。彼の性器は膨張を維持しつづけた。
「このファシストの変態め!」
「こんなのが気持ちいいのか!」
彼女達の言葉はわからないが、その場の雰囲気から、そんなことを言っているのだろうと彼は察した。
彼女達の踏みつけは荒々しかったが、本気で踏みつけているのではなさそうで、明らかに自分達の足の下で彼を射精させることが目的のようだ。
時々、彼に自分達の股間を見せつける様に、彼の顔の上を跨いで歩いたり、しゃがんでみたり、彼の手を自分の胸元に導いて触らせたりすらした。
習性を知り尽くした家畜から、人工的に精液を採取するかのような行為だった。

数分後には彼は限界が近くなり、彼が切ない声を出す。
彼女達は嘲笑した。
栗色の髪の女性兵士が、彼の喘ぎ声を大げさに真似ると、嘲笑は爆笑に変わる。
しかし、彼にはもう彼女達の笑い声は耳に入らなかった。
射精寸前の彼にとって、この段階では如何に恥ずかしい状況であろうと、最早「射精したい」という体の欲求には耐えられなかった。
彼の意識は彼の性器と、それを踏みしごいているブーツに集中した。
「ここでやめられたら気が狂うかもしれない」
と言う意識が一瞬彼の頭をかすめたが、幸い彼女達は彼との「遊び」にケリをつける気でいる。
彼は彼女達の爆笑の最中に限界に達し、金髪の女性兵士に性器を踏まれながら、体をもだえさせて射精した。
おびただしい量の液体に、彼女達は歓声を上げた。
男性に対する最大の侮辱だった。
あたりに特有の臭気が漂った。
土ぼこりと細かい散乱している床に飛んだ彼の液体をダークブラウンの髪の女性兵士が何か言いながら踏みにじった。
彼は、放出した精液が踏みにじられていく様子を見て、ぼんやりと「多くの精子が目的を達することなく、空しく彼女の汚れた靴底の下で死んでいく」のをイメージした。

金髪の女性兵士は彼の陰茎から残留している精液を搾り取るのに余念が無かった。
射精から1分以上経っても、彼は金髪の女性兵士のブーツの下でまだ痙攣している性器を見つめながら、全身の力が抜けたように動けなかった。
意識が白濁しかかった頭の中で、自分達がこれほど辱められるのは、先程の自分達の戦闘の時に彼女達も何人かの仲間を失ったからか・・・・とも考えた。

彼の射精が終わり、金髪の女性兵士が合図すると、今度は明らかに本気で彼に対して踏みつけ始めた。
頭を抑えていた一人も加わり、5人の足が入り乱れ、彼を踏みつける。
さっきの踏み付けとは、まるでレベルの異なる蹴りや踏み付けに、彼はまず口の中を切り、口からおびただしく出血した。
しかし、彼女達の合計10本の足は、容赦なく彼を痛めつけた。
彼はわずか数分で数箇所以上から出血し、ボロ布のように横たわるしかなかった。
ぐったりした彼に対し、彼女達は目配せした。
どうやらトドメを刺す事にしたようだ。
「フレブ ザ フレブ クロフ ザ クロフ(パンにはパンを、血には血を)」
彼女達の一人が、判決を下すかのように彼に宣告した。

にきび顔の女性兵士が、定形作業のように黙々と彼の首に対し数度に渡って強烈な踏み付けを行なったが、彼の首がうまく折れないとみると、今度は赤色の髪の兵士も加わり二人掛かりで首に乗り体重をかけた。
彼は彼女達の意図を察したが、最早抵抗する体力も気力もなかった。
それでも彼は窒息しかかりながらも耐えていたが、まもなく2人分の体重を首に掛けられ、首を踏み折られた。
首が変な方向に向けられた彼の姿をみて、彼女達は笑った。
同時に彼の陰茎から尿が流れる。
ダークブラウンの髪の女性兵士が何か言いながら、彼の剥き出しの陰茎を蹴った。
一瞬、彼の腰が浮くほどの強烈な蹴りだった。

さらに金髪の女性兵士がライフルのボルトを操作し、銃口を彼の頭に当てると、周りの女性兵士が一歩下がった。
金髪の女性兵士が引き金を引くと、銃声と同時に彼の頭はほとんど弾けるように破壊された。
彼の血液と頭の内容物が、飛び散り、一部は彼女達のブーツにも付着した。
この「派手な演出」に、彼女達は歓声を上げ盛り上がった。
彼の頭は銃弾に貫通され、弾丸の出入り口に穴が開いた。
穴は弾が入った部分よりも抜けた部分のほうが大きかった。
「この頭が悪いことばかり考えるから、戦争なんか仕掛けたくなるんだよ!このファシストめ!」
といった雰囲気で、栗色の髪の女性兵士の一人が大きいほうの穴に爪先を無理やり突っ込んで、残った彼の内容物をかき回した。
さらに、
「せいせいした」
といった感じで、栗色の髪の女性兵士が彼の頭の内容物で汚れた爪先を笑いながら仲間に見せると、金髪の女性兵士が栗色の髪の女性兵士の爪先を指さして何か言った後、彼の破壊された頭を指差した。
栗毛色の髪の女性兵士が、赤毛の女性兵士とにきび顔の女性兵士に、眼で合図をした。
それに答えて、赤毛の女性兵士とニキビ顔の女性兵士が潰れかけた彼の頭を踏むと、穴が空いて構造的に脆くなったなった頭蓋骨の一部が割れた。
時々銃床でも突くと、水っぽい内容物がさらにはみ出る。
先程から漂っていた血臭に混じって、内容物特有のニオイが強くなる。
さらに彼女達が踏み続けると次第に細かく砕け、最終的には、内容物が流出したために長さが余ってしまった頭皮の中で、頭蓋骨の小片が分散しているような感じになった。
最初は笑いを交えて、何か小声で話しながら彼の頭を踏んでいた2人の女性兵士はいつのまにか無言になっていた。
2人は事務的な感じで「作業」を続けた。
周りで「作業」を見ている女性兵士達もいつしか無言になり、潰れていく彼の頭を見つめている。
遠くで時折聞こえる砲声に混じって、半液状のものが粘りつくような音と骨の小片を踏みにじる微かな音が納屋に響いた。
小片の一部は、彼の頭の内容物と共に頭皮の破れ目から溢れ出した。
彼の顔の上半分はすっかり平たくなった。

彼が、すっかり死んだことを確認すると、彼女達は納屋の隅にあった敷き藁でブーツ付着した血や体液等、「彼等の生きていた痕跡」を拭い取った。

納屋には彼と戦友の死骸が転がっていたが、普段戦場で損傷した死骸を見慣れた彼女達には、単なるモノにしか過ぎなかった。
彼女達は、彼等を相手に「寝る前の運動」と適度なアルコールを楽しんだ為、2人の半裸の死骸が転がる納屋の中で朝まで熟睡した。
その夜は歩哨すら立てなかった。

翌朝、彼女達は納屋を後にする際に、納屋の中にの対戦車用の集束手榴弾(これは独逸軍から鹵獲したものだが)を放り込んだ。
手榴弾を放り込んだ女性兵士が、納屋を小走りに離れて数秒後、激しい爆発で納屋は殆ど崩れ落ちるほど破壊され、彼と戦友の肉体も激しく破壊され、無数の肉片に変わった。
彼女達は彼等の遺体を確認することなく、昨日の「できごと」について談笑をしながら、部隊の本部と合流すべく西へ歩いていった。
彼女達の様子は、いかにも健康的で明るく、快活に見えた。

【徒然話:戦況や動員になどについて】
1941年6月22日、バルト海から黒海までの戦線で枢軸国軍が一斉にソ連領になだれ込みました。
ヒトラーがこのときのために用意したのは、兵300万人、車両60万両、馬75万頭、戦車3580両、火砲7184門、航空機2100機に及んでいます。
それに対し、ソ連軍は最前線だけでも139個師団と37独立旅団の約470万人、さらに後方にはそれよりも多くの部隊が展開しており、数の上ではソ連軍が優位のはずでした。
しかし、ヒトラーの'カン'は冴え、ソ連軍は各地で敗退しました。
@ビアリストク・ミンスク包囲戦、28万7500名、戦車2585、火砲1449
Aウマン包囲戦、10万3000人、戦車317、火砲850
Bキエフ包囲戦、66万5000人、戦車884、火砲3718
Cヴィアズマ・ブリアンスク包囲戦、66万3000人、戦車1242、火砲5412
主な戦いだけでも150万人以上、開戦から約4ヶ月の間にソビエト軍は300万人以上の兵と17000両の戦車を失っております。
とくにヴィアズマ・ブリアンスクの80個師団!!はモスクワを守るべき兵団でした。
スターリンは、クレムリンの危機に民兵、労働者義勇軍、女性から子供まで持てる全ての人的資源を戦闘に投入しました。
今回の文章に登場した彼女達は当時、モスクワの大学で学んでいたのですが、このような状況で動員されることとなったという設定です。
ソ連軍は、女性兵士も前線に投入することで有名です。
こうして投入された女性兵士は、男性に劣らず各戦線で活躍しました。
特筆すべきは、戦闘機搭乗員で「エース」の称号を持つものさえいました。
今回の文章中の彼女達のように、この時期動員された新兵には、簡単な軍装とM91/30ライフルか一部はPPSh1941、数個の手榴弾が渡され、簡単な教練の後、前線へ向かいました。
このような貧弱な装備だったにもかかわらず、頑強な抵抗を示し、ついに独逸軍の進撃を食い止めてしまいます。
彼等の多くは、10月〜翌年1月の間に死にましたが、生き残りの兵士達は、この文章の設定である3月頃までには苛烈な実戦経験を積んだ古参兵扱いになっております。
彼女達も同様で、この文章の中ではすでに戦闘で「消耗した1個分隊」(5名:定員10〜12名程度)として登場します。
ソ連軍で歩兵と言うのは他の兵科の集め残しが多く、中央アジア系から北方系までかなり雑多な人たちに構成されておりました。
これは戦況が有利になるにつれて、その傾向が強まります。
歩兵は消耗品として扱われました。
戦況が好転し、十分な兵力が得られるようになると、彼女達のような存在は他兵科などに転属し、逆に少なくなっていきます。
そこで今回の設定は、まだ戦況が緊迫しておる1942年3月としました。
あと、ロシアの3月にしては、外套の下にスカートなのは、個人的趣味です。
やはりズボンにブーツよりもスカートにブーツのほうが好ましく思えたので、史実に拘る方には申し訳なく思います。
尚、この時期のソ連軍の戦術指揮は、独逸軍のそれと比べ優れているとは言えず、特に今回の文章のように、多くの損害を出した後では部隊の集結すらまともに出来ず、文章中の彼女達のように部隊からはぐれてしまう兵も多かったようです。これは主に、中・下級指揮官の資質と損害の多さによるものの様ですが、このためにソ連軍は折角突破した土地を独逸軍の反撃によって失ってしまうケースが多々見られます。
このような現象は独逸軍の作戦能力が大きく低下する1944年頃まで続いたようです。


【1942年の場面設定として】
1941年6月末からの約半年の間に独逸軍は2900Km以上を進撃し、モスクワまであと30Kmに迫まりましたが、1812年のナポレオンの遠征と同様、広大な國土と冬将軍により攻勢は挫折しました(このときナポレオンは仏蘭西はもちろんプロシア、伊太利亜、西班牙、葡萄牙、和蘭、デンマーク、ウェストファリア、ババリア、オーストリアなどナポレオンに当時支配されておりました國々の60万人とも言われる兵員を動員しましたが、ロシアでの戦いで敗れた後、ポーランドにたどり着くことが出来たのは8000人にすぎませんでした)。
生き残った独逸兵の7割は凍傷になっており、同時に満を持したソ連軍の反撃が始まりました。
こうして1941年は暮れ、1942年を迎えることになったのです。
ソ連軍は、捕虜の取り扱いなどを定めたジュネーブ協定に加盟しておらず、彼等の捕虜の扱いは苛烈を極めました(逆に彼等も苛烈に扱われましたが・・)。
捕虜の扱いといえば、戦後、日本軍捕虜がソ連軍女性兵士達の性の捌け口にされたエピソードなどもあり、この文章の内容に近い事が起きた可能性もまったく無いとは言えないようです。

最初に犠牲になった「戦友」の処刑方法は、1965年に蘭印で起こったクーデターの時に処刑部隊として活躍した女性兵士達の手口を一部参考にしました。(彼女達はこの後犠牲者を井戸に投げ込んでいます)
彼女達によって多くの男性が処刑され、その残虐行為は國際的にも有名になったようです。
尚、独逸軍(特に國防軍)の徴兵制度や編成などは不明な点が多く、背景に入れ込めませんでした。(多分出身地や州ごとで徴兵するのと、公募するものがあったような気がします外國人も結構いるはずですし・・・)
この点については詳しい方には今回の文章は不満足だったかもしれません。
また、彼の元の所属部隊は、「野戦炊飯中隊」と訳しましたが、特に「米を炊く」部隊ではなく、食事の支度を行なう部隊らしいです。他に野戦パン焼き中隊という部隊もありますがこちらはひたすら主食を供給する部隊の様です。
パンが冷めても食べられたのに対し、「野戦炊飯中隊」は前線の兵士に暖かい食事を提供することが任務の様です。
あと、戦闘の様子を詳細に書こうと思ったのですが(特に白兵戦に至るまでの戦闘経過)、クラッシュにはあまり関係ないのでやめました。また別の題材のときに書こうと思います。

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